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#1-3 自他ともに称する「たこ大臣」、各地でタコ焼きを振る舞う|とくしゅう

出張居酒屋お多幸ちゃん|北海道・沼田町

北海道のほぼ中央、空知管内の最北部に位置する沼田町。北海道3大あんどん祭りの一つである「沼田町夜高あんどん祭り」が有名ですが、豊かな自然に囲まれ、美しく幻想的な蛍が舞う里としても知られている町です。

麻生雄司さんは、その沼田に住みながら出張スタイルで居酒屋活動をしており、ヤムズキッチンには不定期で月1、2回程度出店しています。今回は、麻生さんから活動に対する想いを伺いました。

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麻生さんは「北海道起こし勝手に協力隊」と自称し、皆が笑顔になる居酒屋開業を目指している。好きな言葉は『面白くないなら面白くすればいい』。

協力隊の活動を経てタコ焼き屋の道へ

麻生さんは芽室町出身。栗山には大学時代のゼミ活動がきっかけで愛着を持っていたといいます。大学卒業後は、関西の飲食店で働いていましたが、地域づくりに興味を持ちはじめ一念発起し、2016年から北海道小平町の地域おこし協力隊員として活動を始めます。

協力隊の活動では、飲食店を持つことを見据えて、地元食材を使用したピザづくりを中心に活動していましたが、活動の中で、小平の特産であるミズダコを全国にPRする「タコ箱漁オーナー」事業に、2017年、2018年と携わることになります。

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小平の海岸沖でタコ漁に励む麻生さん。ピザの具材にもタコを使うなど、活動のなかで、タコへの愛着は深まっていった。(写真提供:麻生雄司)

自分が作りたい料理を試行錯誤した結果、「タコ焼き」が肌に合うと考え、活動後は小平の隣町である沼田に転居し、通いで北海道新十津川町に住む、大阪出身の知り合いの元へ師事し、修行を開始します。

出張居酒屋の形態になった理由(わけ)

2020年の夏からスタートしたタコ焼き修行。平日は修行に明け暮れ、週末は師匠が所有していたキッチンカーを借りて各地で販売を始めます。タコ焼き屋を始めるにあたり、店名を出張居酒屋お多幸(たこう)ちゃんと名付けることにしました。

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マスコットキャラクター「おたこちゃん2号」。おたこちゃん1号は、師匠から借りていたが、教えを受けた後に返すことになったという。

名前の由来は麻生さん自身の「あだ名」から来ています。麻生さんは、お酒に酔うと顔がタコのように赤くなることから、大学時代や協力隊時代では「たこ大臣」と呼ばれていました。加えて、縁起物のタコから「ご多幸」を掛けて、愛着をもつように「ちゃん」を加えた、といいます。

ヤムズキッチンでは、基本のソースマヨを始め、ネギソ-ス、和風しょうゆマヨ、ネギラーマヨ、チーズマヨのほか、トッピングを全部乗せた「全乗せタコ焼き」を用意しているほか、お好み焼きも提供。サイドメニューには、沼田産のトマトジュースも用意しています。

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「沼田産無塩トマトジュース」は、北海道の契約農家が露地栽培した完熟トマトを使用。さらりとした味わいと甘みで、麻生さんオススメの一品。沼田町には全国でも数少ない町直営の農産加工場がある。

たこ大臣の今後の活動は

麻生さんは「何個食べても飽きないタコ焼きを目指している」と語ります。たこ焼きの鉄板に使う油は「米油」を使用。米油を使う理由は「栄養価に優れており、油酔いもしないので、自分の肌にあっている」とのことで、体に負担の少ないタコ焼き作りたいようです。また、タコ焼きのレシピも師匠の教えを踏まえつつ、自分の好みに合わせながらタコ焼きを研究しています。

今後も出張スタイルを続けていく方針で、栗山以外にも北海道神恵内村や更別村のイベントにも出店しており、少しずつ活動場所を増やしてきたいと語ります。

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お多幸ちゃんは、夜間のヤムズキッチンに出店することも。最近は米粉を使ったタコ焼きを開発し、数量限定で販売している。

現在は麻生さんはキッチンカーを所有していませんが、近い将来、キッチンカーで各地を行脚しながら、故郷・芽室にも戻りつつ、タコ焼きを販売していきたいと語ります。

※ 本稿は、2021年8月26日に行った取材をもとに、広報くりやま2021年10月号に掲載した内容を補完したものです。

(出稿用)特集:ヤムズキッチンq_page-0004

文章・画像:望月貴文(地域おこし協力隊)

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