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くりやまのひと

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北海道栗山町で生活・活動している人から、普段、発せられない「音」を拾っていくマガジンです。
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#農業

#17 システムエンジニアの経験を生かし「スマート農業」を実践|くりやまのひと

夏も終わりに差し掛かり、秋になれば多くの農作物は収穫の時期を迎えます。日本の根幹である農業は、多くの農業生産人口に支えられてきましたが、1990年の482万人から2019年には168万人と減少が著しく[1]、平均年齢も68.7歳(2023年)[2]と高齢化も進行しており、遊休農地の増加とあわせて、日本の農業には多く課題を抱えています。 一方、農業総算出額はピークである1990年に11.5兆円から、2010年に8.1兆円まで落ち込んでいましたが、2016年から9兆円台[3]と

#8 伝統的な手織りとファンキーな精神の狭間で生まれるもの|くりやまのひと

ヘンプ(大麻)という伝統の繊維を績む4月に入り、北国の北海道にも春の陽気が訪れました。寒暖が激しいこの時期は衣替えの難しいタイミングでもあります。 普段身に付けている衣服は様々な素材が使われています。天然繊維では「コットン(綿)」や「リネン(亜麻)」といった植物由来、「シルク(絹)」や「ウール(毛)」など動物由来の繊維がありますが、今回は植物由来の「ヘンプ(大麻)」に焦点をあてます。 ※大麻は違法薬物ですが、手織り(紡績)に使用する茎は、大麻取締法により規制外となっていま

#7 寒冷地・北海道でサツマイモづくりに挑む青年|くりやまのひと

由仁・栗山の若手農家の合作である「由栗いも」晩秋から初冬を迎え、冬支度に追われる北海道。農業が基幹産業である栗山町と夕張川をはさんだ隣町・由仁町も収穫の時を終え、次の収穫に向けて着々と準備を進めています。 両町には20~30代の若手農家が中心となる「そらち南さつまいもクラブ」という団体があります。青年たちは由仁と栗山で育てたサツマイモを「由栗(ゆっくり)いも」(品種:紅あずま)という名称で、ブランド化を進めており、栽培方法の研究や食育、販売活動を精力的に行っています。 そ